2021.05.19

RIZAPグループ、3期ぶりの黒字転換 非対面化進め、グループEC化率は7.7㌽増の18.7%に

3期ぶりの黒字化を発表する瀬戸健社長(写真右下)

RIZAPグループの2021年3月期の利益は、15億5600万円(前期は60億4600万円の損失)だった。3期ぶりに黒字転換している。コストの最適化に加え、コロナ禍の情勢に合わせて非対面サービスを強化したことで収益力が向上した。EC化率は前期比7.7㌽増の18.7%にまで伸長している。

売上高は同12.3%減の1696億4900万円だった。営業利益は12億4100万円(同7億7700万円の営業損失)になった。コストを精査し、不要な部分を積極的にカットすることでコストの最適化を推進している。



在庫処分や仕入れ削減を早期に実行し、グループ横断的に在庫を圧縮した。千葉・柏にある倉庫の在庫が大幅に削減。棚卸資産残高は約50億円分を削減できたという。

事業シナジーが少ないと判断したグループ企業の売却も進めた。印刷事業を行うエス・ワイ・エスや北斗印刷、出版事業を行う日本文芸社などを売却している。

新たな収益源を確保するため、時流に合わせてサービスの非対面化を促進。ECを中心としたD2C(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)への投資は強化した。プライベートブランド(PB=自主企画)商品を拡充し、ネット販売やCRMを強化することでEC売り上げを伸ばしていった。

グループ会社でアパレルの開発・販売を行うアンティローザは、2021年3月期のEC売上高が同87.1%増の91億3600万円に拡大した。インテリア雑貨販売のHAPiNS(ハピンズ)の2021年3月期におけるEC売上高は同約5倍になり、家電・雑貨販売のイデアインターナショナルの2020年7月―2021年3月期(第3四半期)のEC売上高は同約2倍になった。



経営再建プランの最終年度となる2022年3月期は、売上高を同0.2%増の1700億円、営業利益を同463.7%増の70億円、利益を92.8%増の30億円に拡大する計画だ。



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