LINEは5月14日、フィードフォースと業務提携契約を締結し、EC事業者向けの「LINEログインパッケージ」と、実店舗事業者向けの「LINEミニアプリ」を活用した「会員証パッケージ」の共同開発を行っていくと発表した。両機能を手軽に導入可能なパッケージを提供することで、ユーザーの利便性向上および、EC・店舗双方のDX化推進に貢献を図る。
LINEでは、企業とユーザーの双方にとって価値のある情報接点を創出することを目的に、企業や店舗が「LINE」上にアカウントを作り、「友だち」となっているユーザーに対してメッセージ配信を行うことができるアカウントサービス「LINE公式アカウント」を提供している。
一方フィードフォースは、「LINEログイン」を活用し、同社のSaaSサービス「ソーシャルPLUS」を通じて、企業のサービス会員と「LINEアカウント」をID連携するサービスを提供。「LINEアカウント」を起点に、集客からリピート促進まで、ユーザーの行動を「LINE」アプリ上でシームレスに完結できる仕組みを提案している。また、LINE社のTechnology Partner / Sales Partner として、長年に渡り「LINEログイン」を中心とした取組みを行い、「LINEログイン」とメッセージ配信によるOne to Oneコミュニケーションの実現など、数多くの「LINEユーザーID」活用の成功事例をともに作り上げてきた。
新型コロナウイルス感染拡大以降のニューノーマル環境下においては、事業者のECサイトが顧客認知およびコミュニケーションの主要な接点となりつつあり、ECサイトと実店舗などのオフラインで得ることのできる会員データとの連携が喫緊の課題となっている。一方で、2013年にサービスを開始した「LINEログイン」は、多くの企業に利用されている反面、導入するには開発に一定の工数がかかる点が利用を希望する企業にとってのハードルになっているという。
こうした背景から、長年に渡りTechnology Partner / Sales Partnerとして積み上げてきた「LINEログイン」と「LINEユーザーID」を活用したマーケティングの知見と実績をさらに発展させるべく、今回の業務提携に至ったとしている。今回の提携により、EC向けの「LINEログイン」および、実店舗向けの「LINE」アプリ上の会員証機能を容易に導入するためのパッケージの提供を目指す。
ECサイトに「LINEログイン」とMessaging APIを簡単に導入できるID連携サービスとなる「EC事業者向けLINEログインパッケージ」では、「LINE」を活用したCRM / One to Oneのコミュニケーションを実現するために必要な機能をまとめて提供。「LINEログイン」による会員登録率の向上、自動ログインとLINE通知メッセージによるユーザー体験の向上、ECサイト上の行動データにもとづいたコミュニケーションによるリピート率の向上、親和性が高い見込み客への広告配信による新規集客が見込める。
「LINE」アプリ上にデジタル会員証を作成できる「実店舗事業者向け会員証パッケージ」は、会員証を「LINEミニアプリ」として搭載することで、「LINE」を通じた会員管理とコミュニケーションの自動化・最適化を可能にする。会員管理機能を提供するとともに、会員証のデジタル化によるユーザー体験の向上、会員証発行の店頭オペレーションコスト削減、実店舗の購買データにもとづいたコミュニケーションによるリピート率向上、親和性が高い見込み顧客への広告配信による新規集客が見込める。
LINEとフォードフォースは今後、「LINE」のユーザーIDを軸に、様々な他サービスと連携可能なマーケティング基盤を構築。各領域の事業者とも連携することで、あらゆる場所で「LINE」を活用することで、ユーザーの利便性向上に貢献するECおよび店舗のDX推進を目指すとしている。また、「LINEミニアプリ」では、今後も企業各社と同様に連携し、共同開発や開発支援を行い、サービスプラットフォームとして更なる拡大を図っていく考えを示した。