2021.04.04

インソールブランド「シダス」、コロナが転換点 時流に合わせECとSNS強化

杉山浩章社長

インソールブランド「シダス」を販売するシダスジャパンは現在、転換期を迎えている。主力だった卸販売がコロナ禍で止まり、売り上げが大きく減少。新たな収益モデルとしてECを選択した。ECとともに、SNSを活用した情報発信を強化し、認知拡大に取り組んでいる。

代表の杉山氏は、インソールに携わって30年以上になる。これまでプロのアスリートやスポーツ選手の足元を数多く見てきた知見を生かしつつ、「当社も転換期。時流を捉え、店舗だけでなく、ネットで自分たちを表現していくことが重要」(杉山浩章社長)と話している。

インソールは対面による接客が重要だ。体幹を見たり、足の形状やサイズを計測した上で、その人に合ったものを提供していくことが求められる。しかし、コロナによって対面接客ができなくなり、ウェブ上の伝え方が鍵になった。

昨年からはECに注力している。ネット販売はこれまでも実施していたが、それほど力を入れてこなかった。コロナ禍で主力のインソール以外に、サンダルの需要が伸びたことを受け、「需要はある。当社には伝達力が足りなかった」(同)と分析する。


同社初のマクアケ販売を3月11日に実施。55時間で700ペアを完売

サンダルの販売が伸びた要因に、SNSによる情報発信があった。SNSによる情報発信は、現在、会社全体で取り組んでいる。ツイッター、フェイスブック、インスタグラムを活用。同社のインソールを使うアスリートの情報だけでなく、卸先の店舗の情報も発信。商品や実用性、店舗など、違った角度から情報を出している。

現在、ECは自社サイトとアマゾンで展開。アマゾンでの売り上げは前年の2.5倍に伸長している。広告も積極的に実施している。最近はスポーツをしている人以外の一般消費者からの購入ニーズも高まっているという。「潜在的に足元に悩む人は多い。情報発信をさらに強化して、ブランディングも向上させる」(同)。ECとSNSの活用で、販路拡大の成長速度を加速させていく。


「シダスオンラインショップ」
https://sidas.shop-pro.jp/




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