2021.03.29

東栄新薬、露地栽培アガリクス「KA21株」 免疫関連の有用性が発表


サプリメントを製造・販売する東栄新薬はこのほど、露地栽培アガリクス「KA21株」の免疫関連の有用性に関する新たな論文が学術誌に掲載されたと発表した。ヒト臨床試験の結果、1日900~1500ミリグラムの低用量摂取でも真菌(カビ)に対する抗体価の上昇効果を発揮することが確認されたという。KA21株に関する国際論文の掲載数は、アガリクス取り扱い企業としては最多の累計31報となった。


免疫や美容など幅広くエビデンスを蓄積

ブラジルで露地栽培を行ったアガリクス「KA21株」は、主成分である「β―グルカン」やビタミンDを豊富に含有する。同社では同素材について、免疫や美容などの幅広い分野でエビデンスを蓄積している。免疫関連では、NK(ナチュラルキラー)細胞の活性化作用や抗腫瘍効果を各種試験で確認。動物試験では抗ウイルス効果や、抗がん剤の副作用を軽減する効果なども明らかになっている。

新たに行ったヒト臨床試験の結果は、薬用キノコ関連の国際的な学術誌「インターナショナル・ジャーナル・オブ・メディシナル・マッシュルーム」に掲載された。

同試験では、健常者22人を①KA21株900ミリグラム摂取群 ②同1500ミリグラム摂取群――の2群に分け、12週間摂取させた。

その結果、900ミリグラム摂取群、1500ミリグラム摂取群とも、摂取前比で、病原性真菌である「カンジダ」由来のβ―グルカンに対するIgG/M/A抗体価の有意な上昇が確認された。1500ミリグラム摂取群ではIgG抗体価の有意な上昇も確認された。

同じく病原性真菌である「アスペルギルス」由来のβ―グルカンに対するIgG抗体価についても、1500ミリグラム摂取群で有意な上昇がみられた。

これまでは、健常者を対象にした従来の臨床試験で、1日3000ミリグラムのKA21株の3カ月摂取で、真菌に対するIgA抗体価の上昇作用が確認されていた。今回の試験では、従来よりも低用量・短期間の摂取でも、免疫系を活性化し、カンジダや白癬菌など真菌感染症に対する有用性を発揮する可能性が示された。

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