2021.03.01

「Amazon」、オートロック付きマンションでも玄関前の置き配が可能に 新システム「Key for Business」を導入

Amazonは2月25日、ECモール「Amazon」において、委託先の配送業者や配送ドライバーが、専用の配送アプリからマンションのオートロックを解除できるシステム「Key for Business」の日本での提供を開始した。これにより受け取り主が不在でも、マンション内の玄関等への置き配が可能になる。マンションにおける荷物の受け取りの煩わしさを解消する。

米国などで先行導入している「Key for Business」は、導入するマンションに「Amazon」の荷物を届けにきた配送ドライバーが、オートロックの解除ができるようになる仕組み。マンションのエントランスのドアまたはオートロックの装置と「Key for Business」デバイスを接続することで、配送ドライバーは専用の配送アプリからオートロックが解除できる。配送ドライバーがマンションに入館し、玄関への配送が完了するとロック解除の期限が切れ、それ以降は同じ日でもマンションに入館できなくなるというもの。

同サービスは開始時点で、200棟のマンションへの導入を予定。当初は、国内で118万戸の賃貸建物を管理する大東建託パートナーズおよび、98万件以上にセキュリティソリューションを提供する綜合警備保障(ALSOK)をはじめとする企業と協力して導入を進め、順次パートナー企業を拡大しながら「Key for Business」を全国展開するとしている。

なお、「Key for Business」は、買い物後に発送される発送通知メールに「発送業者: Amazon」と表示されている場合に利用が可能。「Amazonフレッシュ」での注文商品は対象外となる。

「Amazon」は同社が発送する荷物において、注文時の配送オプションである「玄関等への置き配指定サービス」を30都道府県で標準の配送方法としている。しかしこれまで、オートロック付きのマンションで受け取り主が不在の場合、配送ドライバーがマンション内に立ち入れないことから玄関等への置き配は対応できずにいた。これにより、宅配ボックスが満杯のために受け取れない、商品を宅配ボックスから部屋まで運ばなければならないといった不便さがあったとしている。オートロック付きマンションに「Key for Business」を導入することで、玄関等までの置き配が可能となり、不在の場合に加え、在宅勤務中など在宅していても手が離せないときなどにも、インターホンや玄関での応対を必要とせず荷物を受け取ることが可能になる。

「Key for Business」は、マンションにおける配達の課題の解決方法の1つであり、利用者はより便利に商品を受け取ることが可能になる。また、再配達の減少により、配送ドライバーの負担軽減や二酸化炭素等の排出削減による環境負荷の軽減にも役立つと期待しているとの考えを示した。

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