2021.02.26

【カートASP初】「MakeShop」、不正検知・認証システム「ASUKA」と連携 ネットショップのチャージバック被害減少へ

GMOインターネットグループのGMOメイクショップは2月25日、ネットショップ構築ASP「MakeShop byGMO」において、アクルが提供する不正検知・認証システム「ASUKA」とサービス連携し、オプション機能「不正購入防止(ASUKA)」の提供をスタートした。ネットショップ運営者のクレジットカード不正利用対策をサポートする。

オプション機能「不正購入防止(ASUKA)」は、クレジットカード決済時の不正検知・認証を可能にし、チャージバック被害の低減が期待できる機能。ネットショップにおける従来の不正検知システムの仕組みは、クレジットカードを利用した購入者が不正利用者であるリスクをスコアリングし、そのスコアに基づきショップ運営者側が最終判断を下す必要があった。そのため真正ユーザーが誤検知され、購入できない事象が発生するという課題があったという。「不正購入防止(ASUKA)」では、購入者がスコアリングでリスク中と判定された場合、「ASUKA」独自の認証ツールにより本人を認証する画面が自動的に表示されることで、真正ユーザーの購入を止めることなく不正利用者を牽制でき、コンバージョンを下げることなく不正利用を防止することが可能としている。


サービス利用フローのイメージ

「MakeShop」を利用するショップ運営者は、システム改修費なしで、申込みから最短2営業日で自身のネットショップに「不正購入防止(ASUKA)」を導入することができる。「MakeShop」の管理画面内にある「不正購入防止(ASUKA)」のメニューから申し込みができ、利用料金は初期費用が30万円(税抜)、月額費用10万円(税抜)。

2004年に提供を開始した「MakeShop」は、低価格で本格的なネットショップを作成できるASPサービス。昨今のBtoC EC取引では、決済手段としてクレジットカードが利用される機会が多く、「MakeShop」でも全ネットショップにおける決済のうち、約50%はクレジットカード決済が占めているという。その一方で、番号盗用などによる不正利用も増加しており、国内発行カードにおける番号盗用の被害額は2020年1月~9月期で156.5億円にのぼるとしている。

通常クレジットカードを利用する際には、有効性と与信枠を確認する与信照会が行われるが、本人確認の実施は加盟店に義務付けられており、不正利用された場合にはカード会社から加盟店への売上が取り消されるチャージバックが発生する。また、既に商品を発送していた場合は商品も戻ってこないため、加盟店となるショップ運営者が損害を被ることになり、「MakeShop」においても不正利用対策への相談が増えていたという。

一方、アクルは2020年7月より不正検知・認証システム「ASUKA」を提供。「ASUKA」は従来の不正検知システムで課題とされていた真正ユーザーの誤検知を抑える仕組みを取り入れていることや、簡単に導入できる点、従量課金がない固定費制であることなどが支持され、大手の旅行予約サイトやネットショップで採用されているとし、ネットショップ運営者のクレジットカード不正利用対策をサポートし、チャージバック被害を低減させるため、今回の連携に至ったとしている。ネットショップASP業界における「ASUKA」とのサービス連携は「MakeShop」が初の試みとなる。

今回の連携にあたり、アクルの近藤修社長は、「この度『MakeShop』と『ASUKA』の連携にあたり、関わった全ての皆様方に改めて感謝申し上げます。ASPカートで国内最大手の『MakeShop』との連携は元より、ASPカートと『ASUKA』を含む不正検知システムのシームレスな連携は国内初とのことで、非常に意義深いものです。過去に不正利用に困り『ASUKA』を利用したいといったASPカートをご利用の加盟店様は数多くおりましたが、ASPカート事業者様側の事情もあり、ことごとく『ASUKA』の提供を断念してきた経緯がございます」と話した。

さらに、近藤社長は、「今回の連携で一番大きい点は、国内で初めて、ASPカートをご利用の加盟店様でも『ASUKA』をシームレスにご利用いただけることですが、何よりも“開発費用負担ゼロ”で『ASUKA』を最短2営業日で利用できる点が非常に画期的なことです。ご存知のように第三者によるカード不正利用は年々増加傾向にあり、手口も巧妙化しております。是非このサービス連携を契機に、不正対策の啓蒙とさらなるサービスの向上に向けて連携を強化していければ幸いです」とコメントしている。

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