2021.02.11

ワールド、第3四半期のEC売上高11.6%増 通期は90億円の赤字の見通し

アパレル大手のワールドの2020年4―12月期(第3四半期)のEC売上高は、前年同期比11.6%増となった。連結業績における、ECでの流通総額を示す「EC取扱高」は、同20.9%増の293億600万円だった。新型コロナの影響で2020年4―12月期のEC化率は、同9.0ポイント増の22.2%となった。EC事業は好調だが、同社全体の通期のコア営業利益は、約90億円の赤字となる見通しになったという。
 
自社ECサイトを中心としたEC事業は、巣ごもり需要の拡大を背景に、成長を続けている。「生活雑貨」の商材を拡充したことも増収の要因となった。
 
ただ、売り上げの伸び率は前期比でやや鈍化した。物流センターからの出荷遅延が一時的に生じたことや、撤退予定のブランドで在庫不足が生じたことが鈍化の要因になったという。
 
同社の全社業績は、コロナの影響で外出着需要が減少したことなどにより苦戦し、大幅な減収となったという。
 
同社の連結売上高は、前年同期比27.2%減の1328億48百万円だった。同社では2月3日、通期連結業績予測の下方修正を発表、コア営業利益は前回予想の6億円の黒字から一転、90億円の赤字となる見通しとなった。
 
同社は同日、百貨店チャネル中心に7ブランドを廃止することなどを含めた「構造改革の追加実施」を取締役会で決議した。実店舗450店を退店するほか、約100人の希望退職者を募集するとしている。社外取締役含む、取締役・グループ執行役員の22年3月期賞与の不給も盛り込んでいる。
 
構造改革費用として、第4四半期中心に約76億円を計上する見込みだという。

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