2021.01.29

ヤフー、ECモールの『優良店』判定を厳格化 「配送スピード」「送料無料」「問い合わせ対応」を評価

コロナ禍に配送品質低下を防ぐ狙い?


ヤフーは1月28日、ECモール「Yahoo!ショッピング」「PayPayモール」の出店者などに向けて、「優良店」判定の評価項目を増やし、一部厳格化すると案内した。4月以降に「優良店」判定の評価項目として、「お届け⽇指定可能率」「お届け⽇指定の最短⽇数」「送料無料注⽂率」「お問い合わせ率」「回答の早さ」を追加するとともに、すでにある「出荷遅延率」の基準を厳格化するという。

「優良店」はヤフーが決めた指標をクリアすると与えられる評価で、「優良店」になると「PayPayモール」出店基準の一部をクリアできたり、検索結果ページなどで「ユーザー高評価ストア」というラベルが表示されたり、広告商品「PRオプション」で優遇を受けられたりするメリットがあるという。

あるECコンサルタントは、「コロナ禍で注文が増えており、配送遅延や不達などのトラブルが増えている。配送品質や顧客対応の品質を高めるために厳格化しているのだと思う」と話す。ある出店者は「ヤフーはアマゾンや楽天より物流面で出遅れている。ヤマトホールディングスと連携して物流代行サービスを提供しているが、思うように利用店舗が伸びていないようだ。配送品質を上げるために手を打ってきたのだと見ている」と語る。


「優良店」判定ロジック変更は4月以降


2月17日にストア運営状況を可視化した各種指標を確認できる「ストアパフォーマンス」の項⽬に「お届け⽇指定可能率」「お届け⽇指定の最短⽇数」「送料無料注⽂率」「お問い合わせ率」「回答の早さ」を追加する。

集計⽇からさかのぼって「9⽇前から188⽇前(180⽇間)」の「お届け⽇指定可能率」「お届け⽇指定の最短⽇数」「送料無料注⽂率」「お問い合わせ率」「回答の早さ」が⼀⽬で確認できるようになる。項目の内容や評価指標は【表1】の通り。

【表1】


2021年4〜5⽉頃に「出荷遅延率」の基準を変更する。「出荷遅延率」の上位判定条件を【表2】の通りに変更する。

【表2】


さらに4〜5月に「優良店」判定のロジックを変更する。「お届け⽇指定可能率」「お届け⽇指定の最短⽇数」「送料無料注⽂率」「お問い合わせ率」「回答の早さ」の数値を加味した優良店判定へロジックを変更する予定だ。

出店者は管理画面内のストアパフォーマンスにおいて「お届け⽇指定可能率」「お届け⽇指定の最短⽇数」「送料無料注⽂率」「お問い合わせ率」「回答の早さ」項⽬が追加され、「お届け希望⽇」「送料無料」「問い合わせ対応」に対する運営状態を確認できる。

「優良店」の評価基準は上記以外にもある。ただ、ヤフーのECモールで大きく成長するためには今回の追加・変更内容を踏まえ、「優良店」評価を得るための体制づくりが必須といえるだろう。

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