2021.01.20

顧客へのメール配信頻度はどう決めたらよいのか?【最短でリピーターを倍増させるCRMノウハウ】第6回

アドブレイブ 中村隆嗣 執行役員



最適化を追求していくと、究極の理想は、「開封率」「クリック率」「購入率」すべてが100%のメールを配信することですが、そればかり狙いすぎると、効率は上がっても効果が減少して先細りとなっていきます。つまり、売り上げのボリュームが減少してしまうということです。

メール配信の目的は、顧客にメッセージを伝えることで、再来店のきっかけや再購入といった短期的なゴールにつなげることだけでなく、ショップのファンになっていただくという長期的なゴール(高いLTV)の実現にあります。

そのため、ターゲットとなる顧客や効果的な施策に絞った最適化を極端に行うだけでなく、一斉配信のメルマガも組み合わせた運用を行うことで、顧客に対してさまざまな角度でメッセージを伝え、リピート売り上げの規模拡大を実現することができます。

効果的だからといって同じ手ばかり使っていては刺激に慣れてしまうためです。
 

ECは、売り手と買い手がどちらも「人」の商売です。「自分が顧客の立場だったらどう思うだろうか」「毎回見ないコンテンツを高頻度で送られたらどう思うか」「毎回同じような情報ばかりで飽きないか」「その顧客がよく見るコンテンツが更新されたタイミングで通知されたら喜んでいただけるのではないか」など、“顧客視点”で喜ばれる施策を想像し、プランニングすることが重要です。

現在は、さまざまなサービスや商品が生まれています。今までもこれからも、顧客が受け取る情報量は増加をし続けていきます。興味のない情報ばかり配信してくる企業は次第に選ばれなくなってしまいます。ぜひテクノロジーの活用と、担当者の想像力で顧客から喜ばれるメッセージ配信を実現し、事業の拡大につなげていただければと思います。

 

【著者プロフィール】



株式会社アドブレイブ 執行役員 中村隆嗣(なかむらたかつぐ)

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2003年に株式会社北国からの贈り物に入社。自社サイトの立ち上げ期から参画しマーケティング責任者として月商3億円を超える成長まで導く。2014年株式会社メディックスに入社し、年商2500億規模の大手製薬会社や外資系アパレルブランド、アジアTOP3化粧品メーカーなど、メーカー直販ECの事業コンサルティングおよびCRMプロジェクトを手がける。コンサルティング先で多く見られたCRMの課題を解決すべく、2018年にアクションリンクを立ち上げ、2019年アドブレイブに執行役員としてジョインし現在に至る。

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