NTTドコモはこのほど、食のデジタルトランスフォーメーション（DX）を推進するグッドイートカンパニーと資本・業務提携を締結した。グッドイートカンパニーが実施する第三者割当増資を引き受け、株式の51%を保有する。食業界のDXを推進し、新たな食のエコシステムの構築を目指す。
グッドイートカンパニーは、「WIRED CAFE」など約80店舗のカフェを企画運営するカフェ・カンパニーが、食の新しい体験価値を創造する企画を推進するために設立した。今回の資本・業務提携により、NTTドコモ、グッドイートカンパニー、カフェ・カンパニーの3社は、NTTドコモの有する7800万人以上のdポイント会員基盤やd払いなどのアセットとカフェ・カンパニーの外食産業における知見やノウハウ、商品開発力などを活用し、グッドイートカンパニーが運営主体として食のDX事業を拡大する。
グッドイートカンパニーでは、①食のエモーション・コマース（EC）事業 ②食のオフラインコミュニティ事業 ③食のプロデュースやDX支援事業 ――を展開している。食のエモーション・コマース（EC）事業では、名店の味の再現や匠の技を活用した商品、参加型プログラム、新しい食体験を企画開発し、それらをストーリーと共にネット販売する。
食のオフラインコミュニティ事業では、日本中の食の知恵・技術などを融合した新しい店舗やコミュニティの創造を手掛ける。エモーション・コマースと連携したメニューと体験の開発も行う。食のプロデュースやDX支援事業では、日本の食の知恵を活用したビジネスプランの企画開発、外食店舗へのキャッシュレス・スマホオーダーなどの普及、オンラインとの連携を含めた食産業のDX支援を行う。
食のエモーション・コマース事業として、新しい食体験の企画開発・販売するサービス「GOOD EAT CLUB」を2021年1月21日に開始する。カフェ・カンパニーが運営する「WIRED CAFE」や「伊右衛門カフェ」などでは、「GOOD EAT CLUB」で取り扱う一部商品を実際に食べることができるスペシャルメニューの提供も予定しているという。今後もこうした活動を加速・多様化することで、オンラインとオフラインを融合した食の新しい顧客価値を創造していく考えを示した。
昨今、新型コロナの影響で自宅での食事機会が増えていることを受け、テイクアウト、デリバリー、食品宅配、ネットスーパーなど食のオンライン需要が高まっている。一方で、外食産業は苦境に立たされており、DXによるビジネスモデルの拡大が急務となっている。こうした状況を受け、今後食領域における新たな事業を展開するにあたり、グッドイートカンパニー、NTTドコモ、カフェ・カンパニーの3社での業務提携締結に至ったとしている。
