中間期の商品取扱高は1856億円
ZOZOの2020年4-9月期(中間期)における商品取扱高は、前年同期比16.3%増の1856億3100万円だった。ファッションECモール「ZOZOTOWN」の成長は鈍化しているが、「PayPayモール」への出店やBtoB事業の成長が全体の事業規模拡大に貢献している。
「ZOZOTOWN」の商品取扱高は、同7.1%増の1654億1100万円だった。5月と9月にセールイベント「ZOZOWEEK」を実施したり、秋冬商品立ち上がりのタイミングでトレンド商品のレコメンド企画を実施したりすることで成長を継続している。
コロナ禍で新規ユーザーは増加傾向にあるという。「緊急事態宣言解除後もデジタルシフトによる需要拡大が続いている。新規購入者数は6月以降も前年を上回っている。新規購入者のリピート傾向は例年と同様の動き。一度買ったお客さまが離れることなく、また買っていただけている」(澤田宏太郎社長)と話す。
2019年と2020年の新規購入者数の比較8月20日にはキャッシュレス決済サービス「PayPay」を導入した。「電子マネー系の決済では一瞬にしてナンバーワンのシェアになった」(同)と話している。
「PayPay」は電子マネー系でナンバーワンのシェアにコロナ禍での需要拡大や新サービスの提供で制ちょいは継続しているが、「ZOZOTOWN」の成長率は前年同期と比べると4.6ポイント減となっている。事業規模が大きくなり、同水準での成長は厳しくなっているようだ。
「PayPayモール」で商品取扱高87億円超
2019年12月に出店したECモール「PayPayモール」での売り上げは拡大している。中間期の商品取扱高は87億4400万円になった。「ZOZOTOWN」に出店している約9割のショップが「PayPayモール」でも販売しており、売り上げは順調に伸びているという。
ZOZOの体型計測データを生かし、出店ブランドの商品を販売するMSP(マルチサイズプラットフォーム)事業は2019年秋に開始し、今中間期の売上高は5億6000万円になった。参加ブランド数を拡大し、さらなる売り上げ拡大を目指している。
2月には、足型の計測を可能にする「ZOZOMAT」の配布を開始し、シューズカテゴリーの売り上げ拡大にもつなげている。
現在は注力していないPB(プライベートブランド)事業の売上高は、同73.6%減の1億8400万円にとどまっている。