2020.09.04

ティーライフ、初めて売上高100億円を突破 コロナ禍にECやテレビ通販向け卸が拡大

健康関連商品の通販を展開するティーライフは9月4日、2020年7月期の決算発表を行った。連結売上高は前期比13.9%増の105億7700万円となり、初めて100億円を突破した。コロナ禍で巣ごもり需要が拡大する中、ECによる直販やテレビショッピング向けの卸売りが拡大した。


2020年7月期の決算概要

通販事業を中心とした小売事業の売上高は、前期比0.5%増の62億1300万円だった。機能性表示食品を開発したり、医薬品通販事業を譲受したり、オールインワンシャンプーを拡販したことが増収に寄与した。コロナ禍に対応した商品提案や販促を強化し、ECモールにおける売り上げも拡大した。



8月1日付で、代表取締役社長に就任した西上節也氏は以前のインタビュー取材で「巣ごもり需要が高まったことで、ネット通販を中心に売り上げは伸びている。EC販売を強化するために当社でもデジタルシフトを進めたり、テレワークの体制を整えた。最近では、新茶や、グループ会社のライフイットが扱う家具の売れ行きが良かった」と話していた。

卸売事業の売上高は、前期比37.8%増の40億円になった。サプリやにんにくゼリーなど健康食品のテレビショッピング向け卸が大きく伸びた。



テレビショッピング向けの卸売についても、西上社長は「卸売事業ではリアル店舗向けがかなりダメージを受けたが、同じくグループ会社のアペックスが扱うテレビショッピング向け商材はすごく伸びた」と紹介していた。

物流支援などのプロパティ事業の売上高は、前期比81.4%増の3億6300万円に拡大した。新規取得した掛川センターが収益拡大に貢献した。



西上社長は物流について、「静岡・袋井の物流センターに加えて、掛川の物流センターもほぼ満床となっている。倉庫の賃貸だけでなく、3PLの依頼も増えている。静岡という地の利を生かし、北海道や九州の会社が、首都圏へのリードタイムを短縮するための倉庫需要を捉えている」と話していた。

連結業績における営業利益は前期比45.7%増の4億9600万円、経常利益は前期比47.8%増の5億2500万円、当期純利益は前期比73.8%増の4億2000万円になった。

新規顧客開拓を目的とした広告宣伝費の運用見直しや、グループ内での出荷機能の集約による物流コストの圧縮により、販売費や一般管理費が計画を下回ったという。

2021年7月期は、売上高が前期比6.3%減の99億600万円になると減収予想を発表した。コロナ禍が消費に与える影響は長期化すると想定し、利益重視の経営戦略を取るという。



一方、3カ年の中期経営計画では、2023年7月期に売上高を112億2900万円まで拡大する計画を発表した。戦略的な商品開発やウィッグ事業など新規事業の確立、海外販路の開拓などを推進し、さらに成長できる体制を構築するという。

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