2020.08.28

和菓子卸のナゴミヤ、請求業務の負担が軽減  BtoB向け請求代行「MF KESSAI」導入で

ナゴミヤは、全国の和菓子店や食品スーパーなどへの業務用和菓子の卸販売を手掛けている。

2009年の創業時は、和菓子メーカーから商品を仕入れて、食品スーパーや和菓子店などへ卸売りする問屋として事業を展開していた。その後、中小個人店向けに販路を拡大。現在、仕入れるメーカーは40社、卸先の和菓子店などは770社の会員登録があるという。会員は、和菓子店、洋菓子店、食品スーパーのほか、喫茶店などの飲食店、旅館、ホテル、土産店など業種は多様だ。

約960種類を掲載している商品カタログを送付し、カタログを見ながら仕入れ専用のECサイトやメーカーごとに異なるFAXの発注書で受注していた。

「MF KESSAI」を導入


新規開拓は資料請求サイトからサンプルを送り、会員登録してもらうという流れだ。最近は、商品ラインアップを広げたいという中小店舗からの会員登録が増える傾向にある。ただ、信用調査会社に登録のない、中小個人店が増えているため、取引先の支払い能力などの信用を担保することが難しくなっていた。

こうした課題を解決する手段として、マネーフォワードのグループ会社で、BtoB向け請求代行を手掛けるMF KESSAIの請求書による後払い決済を2019年4年に一部の取引先に先行導入した。クレジットカード決済の導入も検討したものの、手数料が高く断念した。今年1月には全ての取引先に導入を広げた。

MF KESSAIの後払い決済を導入したのは、すでに導入していたBtoB専用カートの「Bカート」とAPI連携できる点や、新規取引先の与信確認をMF KESSAIにアウトソースできる点、加えて入金管理を含め、請求業務が軽減されることが魅力だったという。

後払い決済の導入前は貸し倒れも数回に渡って経験した。これまでは、受注後に請求書を発行。数回は支払いが続いたが、数カ月後に未払いが発生し、約60万円が未回収になったことがあったという。その企業は、信用調査会社への登録がなく、中村社長が自ら取引するかを判断した。「現在は与信管理をアウトソーシングしているようなイメージ」(中村光宏社長)としており、取引の意思決定の負担が軽減されたという。

また、導入前は銀行に入金確認ができた段階で、メーカーに商品を発注するため、スピーディーな対応ができなかった。中には、納品日までに入金がないにも関わらず、商品が欲しいという事業者が出てくるなど、対応業務に追われていた。

導入前は、パート4人で受発注と請求業務を対応していたが、現在は正社員1人で対応できるなど生産性の向上につなげた。銀行への入金確認が少なくなり、未回収リスクが減少したことで経営効率が格段に向上したという。


【「MF KESSAI」サービス概要】

取引データを入力するだけで与信審査、請求書の発送・発行、入金管理が自動で行われる。請求に関する一連の業務を代行、バックオフィス業務の負担とコストの削減が可能になり、業務効率が改善される。与信審査結果が最短で数秒で分かるため、サービス提供までのスピードが向上し、売り上げ増加につながる。審査通過後は100%入金が保証されるため、貸し倒れリスクから解放される。支払日に確実に入金されるため、資金繰りの見通しもつきやすく、資金の有効活用が可能になる。さらにオプションで売掛金の早期資金化にも対応。

サービスサイト▶▶https://mfkessai.co.jp/



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