2020.08.19

レシピ動画「クラシル」、初期費用無料でネットスーパーを立ち上げ 小売事業者のDXを支援

レシピ動画サービス「kurashiru(クラシル)」を運営するdelyは8月18日、初期費用無料、システム開発不要でネットスーパーを立ち上げ可能な小売事業者向けの新サービス「クラシルリテールプラットフォーム」の提供を開始した。小売事業者のデジタルトランスフォーメーションを支援する。

「クラシルリテールプラットフォーム」は、ネットスーパーの立ち上げ・運用から、電子チラシなどの店舗販促のデジタル化までを「クラシル」が一貫してサポートするサービス。「小売事業者ごとの単独アプリ型」「クラシルアプリへの組み込み型」の2タイプのネットスーパーアプリを提供し、初期費用無料、システム開発不要でネットスーパーを立ち上げることができるという。



「小売事業者ごとの単独アプリ型」は、顧客にとって親しみと信頼感のあるブランド名でサービスを提供でき、店舗受け取りなど自社オリジナルの機能開発も可能。一方「クラシルアプリへの組み込み型」は、国内最多という2400万DLのレシピ動画アプリ「クラシル」の中に、ネットスーパー注文機能を追加する形でサービスを提供。レシピや献立とのシームレスな連携、クラシルユーザーの送客による新規顧客の獲得が期待できるとしている。



基幹システム構築、アプリ・Webの注文フロント、ピッキング作業管理、配送ドライバー管理までを一気通貫でシステム開発し、運用段階では専門人材によるプロフェッショナルサポートを実施。局所的なシステム開発ではなく、サプライチェーン全体を支えるソリューションを提供するという。また「クラシル」ユーザーに対し、直接ネットスーパーの利用を促すことで安定した送客を実現するとしている。

同社では、オフラインの店舗販促のデジタル化サポートを既に開始しており、「クラシル」アプリ内および専用Webに店舗ごとの電子チラシを掲載。「クラシル」が保有する3万8000件以上のレシピコンテンツと連携し、お買い得商品を使ったレシピ提案を行っているのも特徴だという。今後は電子チラシ閲覧やレシピ検索などのユーザー行動データを活用し、顧客ひとりひとりに最適化されたコミュニケーションも可能にするとしている。



電子チラシの契約店舗数は、サービス開始(2020年3月)から5カ月でおよそ3倍に拡大しているという。現在はパートナー企業と、2020年秋のネットスーパーの立ち上げに向け連携を開始しており、「クラシルリテールプラットフォーム」においてオフライン・オンラインの両面から小売事業者をサポートするとしている。



新型コロナウイルス感染拡大の影響により、ネットスーパーの需要が高まっている。小売事業者におけるDX人材不足が課題に挙げられる状況を受け、初期費用、システム開発の負担なくネットスーパーの立ち上げが可能なサービスの提供に至ったとしている。

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