2020.08.12

【注目通販企業に聞く】MOA 山口龍平社長「2020年6月期売上高は540億円見込む」

山口龍平代表取締役社長


家電ECサイト「PREMOA(プレモア)」を運営するMOA(モア)が順調に業績を伸ばしている。2020年6月期の売上高は、前期比2桁増となる540億円前後を見込んでいる。4月1日付で、代表権のある社長に復帰した山口龍平氏に、代表就任の背景やコロナ禍での対策、今期の展望などを聞いた。


組織の拡大を復帰後に実感


――代表就任の経緯は。

佐伯澄前代表の健康面の都合による退任に伴う協議を経て、4月1日付で代表取締役社長に就任する運びとなった。
2018年8月に代表を退いた後も、取締役として留任していたので、会社の状況については把握している。
代表交代後も会社の方針に変更はない。引き続き、中長期目標として掲げる「2025年に売上高1000億円」に向け、事業拡大を加速させていく。

代表に復帰して感じるのは、MOAという組織自体が非常に大きくなっているということだ。私が以前代表を務めていたときの人員は、パートさんを含め約200人の規模。今は300人規模まで拡大した。

佐伯前代表のもとで、新しいメンバーの迎え入れを着々と進めてきたことも規模拡大の要因だ。組織作りを行う中で、新しいスタッフが最大限に力を発揮できる環境整備にもフォーカスしていきたい。


PBの販売は法人向も拡大


――2020年6月期の見通しは。

売上高は、前期比約10%増の540億円前後の着地を見込んでいる。成長要因の一つが、プライベートブランド(PB=自主企画)事業の拡大だ。テレビの他にも、洗濯機・冷蔵庫といった白物家電がそろい、消費者に多様な家電を提供できるようになった。
得意としている、設置を伴うような大型家電の販売増加や、アウトドア用品といった非家電分野の展開を拡大したことも、着実な成長につながっている。

PBは小売りに加え、官公庁やホテルなどへの法人販売が伸びており、それらを含めたPB事業全体の売り上げ規模は、40億円まで拡大した。
PBの各商品は、もともと主力であったテレビに加え、巣ごもり需要を受け、冷凍庫などの専門性の高い生活家電も伸びている。
数年以内には50~60種類まで自社ブランド商品を広げていけるよう、ラインアップの拡大は続けていく。

ラインアップを広げていく中で、自社ブランドの各商品に良い評判をいただいて、それが広がっていることを実感している。法人販売が伸びているのも、ブランド力の高まりを反映する一つの結果だと捉えている。


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