2020.07.27

LINE、O2Oサービス「SHOPPING GO」終了 コロナ禍でデリバリーやテイクアウトに集中か

LINEは7月27日、実店舗での商品購入時にLINE内に表示される専用のバーコードを読み取ることで「LINEポイント」を付与するO2Oサービス「SHOPPING GO」を終了することを明らかにした。サービス終了日は2020年8月31日、8月利用分のLINEポイント付与は2020年9月末となる。終了の経緯は「市場環境の変化による今後の成長性や、LINEグループ全体での選択と集中の観点などをふまえて検討した結果」と説明している。コロナ禍で実店舗での買い物が制限される中、グループの宅配サービス「出前館」やテイクアウトサービスなどに経営資源を集中する方針のようだ。

「SHOPPING GO」は2018年12月、サービスの提供を開始した。利用者に「LINEポイント」を付与するECゲートウェイサービス「LINEショッピング」の関連サービスとして誕生。「earth music&ecology」のようなアパレルブランドへのサービス提供から始まり、「ビックカメラ」や「ヤマダ電機」のような家電量販店にも提供していた。サービス開始から1年が経過した2019年12月には、「SHOPPING GO」のLINE公式アカウントの友だち数は、1200万人を突破していた。

昨年末、2020年の「SHOPPING GO」の展開について取材した際は、新規獲得だけでなくリピート利用を促せる機能の強化や、大手企業だけでなく中小企業向けのサービスを展開していくと説明していた。ただ、その後、新型コロナウイルスの感染が拡大し、実店舗への来店促進サービスが機能しない期間が続いていた。

一方、LINEは2020年3月、宅配サービス最大手の「出前館」への追加出資を発表し、その後、実質子会社化していた。コロナ禍で巣ごもり需要が拡大する中、「出前館」による宅配サービス(デリバリー)や「LINEポケオ」によるテイクアウトサービスの成長を急いでいる。

「SHOPPING GO」は終了するが、「LINEショッピング」は継続する方針のようだ。今後、O2O機能については、「LINEショッピング」の1機能として提供する可能性もある。

RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事