2020.07.21

公取委、楽天店舗向けアンケートの回答内容を漏えい 独禁法違反に関する聞き取りを中断

公正取引員会は7月21日、ウェブアンケートにおける事業者の回答内容が漏えいしたことを明らかにした。アンケートとは7月20日午前9時から実施しているもので、「楽天市場」の出店者向けに配信したもの。内容は「独占禁止法違反被疑事件に関するアンケート調査」のようだ。

7月20日の午前11時45分頃から午後1時頃までの間、ウェブアンケートの回答専用ページにおいて、他社がすでに入力した内容が表示されているケースがあったという。ある店舗は「ウェブアンケートに回答しようとしたら、他社の情報が表示されていたので、怖くてすぐに閉じた」と言っている。

公取委はウェブアンケートの対象事業者から連絡を受け、委託先事業者に事実関係の確認を打診。さらに、7月20日の1時過ぎには対象事業者がウェブアンケートの回答専用ページにアクセスできないようにした。

回答内容には売上高などの情報も含まれていた。回答内容を他の対象事業者に閲覧された可能性がある事業者には、個別にお詫びと説明をするという。

公取委は「これまでも事業者の秘密に該当する情報等の取り扱いに当たっては、厳格な管理に努めてきたところですが、今回このような情報流出が発生したことは誠に遺憾です。本アンケートの実施に当たっては事前のテストを実施させるなど必要な手続を踏んできましたが、今後、このような事態が生じないよう、さらに十分に注意を払った上で事前のテストを実施させるなど、再発防止に取り組んでまいります」と述べている。 

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