2020.07.21

【ファンづくりの秘訣】「銀座カフェーパウリスタオンラインショップ」、明治創業の老舗カフェ、ECに注力

長谷川勝彦社長

1910年創業の日東珈琲は、銀座で「カフェーパウリスタ」を運営する傍らコーヒー豆の卸を展開している。2000年からは通販事業を開始し、ECサイトもオープンした。ただ、事業開始当初から、新聞広告を見て、電話やファックスで注文を寄せる顧客が多く、ECの受注はまだまだ少ないのだという。ECを強化するため、20年2月には、楽天にも出店した。

同社では通販事業を始めた20年前から、広報誌「森のこーひーだより」を作成し、商品に同封している。毎月発行しており、産地・商品の情報、顧客の声などを掲載している。郵便で届く顧客からの声は今でも、月に200件に上るという。顧客から寄せられた声に対しては、長谷川社長が自ら、一件一件コメントを返信するようにしている。「古いやり方かもしれないが、シニア層とのコミュニケーションには一番いい手段だと思っている」(長谷川社長)と話す。


森のこーひーだより

通販の人気商品である「森のコーヒー」は、ブラジルの有機栽培豆。20年以上販売しているロングセラー商品だという。ホテルやスーパーへの卸も行っている。

銀座の実店舗「カフェーパウリスタ」には、著名人も多く来店したという。芥川龍之介の作品の中にも、「カッフェ・パウリスタ」が登場する。1923年の関東大震災で店舗は一度撤退したが、1970年に再度銀座にオープン。1978年にはジョン・レノンとオノ・ヨーコが訪れたことでも知られている。

「通販は、常連客に支えられていると感じている」(同)と話す。7月中旬には店舗で、通販の会員向けのセミナーを予定しているという。「会社の歴史や商品の良さを伝えつつ、おいしいコーヒーを飲んでもらいたい。お土産も用意している」(同)と話す。]

「長年やっているから、シニアの顧客が多いが、これからは世代を超えて飲んでもらえるようにしたい。(楽天出店など)お求めいただきやすい方法を増やし、展開していきたい」(同)と話している。


「銀座カフェーパウリスタオンラインショップ」

RECOMMEND合わせて読みたい

RELATED関連する記事

RANKING人気記事