2020.03.06

【楽天SOY2019】127店が語った”楽天攻略法” <受賞店に「成長要因」「送料無料対策」を聞いた>




[6]ジャンル賞(フード・ドリンク)



■ 海産物《大賞》 「越前かに職人 甲羅組」
〈「ダブルイヤー賞」も受賞〉


代表 田辺晃司氏

愚直に新規をリピート化

毎年同じで、お客さまの満足度をどうやったら高められるか、取り組んでいる。主力商品であるカニの仕入れ値は年々上がっており業界の状況は厳しい。そんな中、新規顧客をリピート化することにチーム一丸となって愚直に取り組んでいる。いいものを安く、早く届けるということで評価をいただけたのでは。今年もカニは高い。目標が達成できるよう、年末商戦に向けて動いているところだ。



■ 海産物《ギフト賞》 「越前かに問屋「ますよね」」


代表取締役社長 橘高友樹氏

冬シーズン以外のギフト強化

カニや海産物を取り扱っているが、例年売り上げが伸びる冬シーズン以外の時期、特に母の日・父の日のギフトに力を入れ、戦略的に数字を伸ばすことができた。現在、商材としてはカニやウナギの強化に努めている。競合他社も多いが、引き続きお客さまが購入しやすい価格の商品や、魅力的なセットを用意して、さまざまなタイミングでギフトに選ばれるようにしていきたい。
 
 
 
■ 海産物 「北海道産直グルメ ぼーの」


辻田知則氏

福袋施策が好調

福袋の施策を行うなど、いろいろな仕掛けがうまくいったことが受賞の要因だと判断している。福袋は、どんなものを出しても満足されないこともあるが、今回は、たくさんの商品を小分けパックして用意し、提供していくことでちょっと違った取り組みをした。また福袋の中に景品などが当たる企画も実施した。今後は、各モールの情報も収集しつつ対応する。
  

 
■ 米・雑穀《大賞》 「こめたつ」
〈「ダブルイヤー賞」も受賞〉


代表取締役社長 淵上勝瑠氏

設備投資で販促強化へ

純粋に1年間頑張った。手間を惜しまずコツコツやってきた。今回も賞をいただくことができたが、昨年同様、今年も取ろうということを社内全体で共有してきた。おコメでは、梱包の資材、区分けなどいろいろ選べるようにして、顧客の細かい要望に応えられるようにした。これは他社との差別化と考える。今年は設備投資を行い、販促を強化していく。



■ 米・雑穀 「ぎんしゃり屋」


常務取締役 川崎博史氏 

出店10年で念願の受賞

SOYは初の受賞。出店以来、10年間継続してきた事業が評価されうれしく思う。主力商品であるおコメを販売する中で、メインとなる客層は、北海道以外の関東・関西のお客さま。改めて感謝の思いでいっぱい。売り上げは前年比で20~30%増の見通し。規模も拡大し業務も増える中、スタッフの負担が増えないように、業務効率化に向けたシステム整備が今年の注力ポイントとなる。
 
 
 
■ 肉・野菜・フルーツ《大賞》 「【くまもと風土】」
〈「ダブルイヤー賞」も受賞〉


代表取締役 吉永安宏氏

仕入れ改善し新商材を拡充

昨年、前半は苦労したが、後半に巻き返すことができた。特に、新商材の投入がうまくいった。中でも、昨年は豊作で、多くの農産物を仕入れることができ、いい商品を提供できたことは良かった。昨今は、運賃や増税など間接的にかかる販管費が上がっており、食品など価格は変更しずらい。仕入れや業務改善など取り込み、新商材も増やしていく予定だ。
 
 
 
■ 肉・野菜・フルーツ 「産直だより」


店長 須川定徳氏


旬のフルーツを発信

「産直だより」では、各地域の農協と協業し、産地直送のフルーツを販売している。各季節ごとにお薦めのフルーツを頻繁に更新し、常に旬の味を届けられたことが受賞につながったのではないか。ユーザーと産地をつなげる立場として今回の受賞はとてもうれしい。2020年は取扱商品や、提携する産地を増やし、たくさんの人に知ってもらえるように間口を広げていきたい。
 
 
 
■ 肉・野菜・フルーツ 「竹城青果」


店長 天野博美氏

果実の品質を保ち配送

当社が扱っているのはサクランボとリンゴだけだ。詳細は明かせないが、独自の輸送形態を構築している。果物の品質が保たれた状態で、追加の送料等をもらわずに、全国一律に配送できる。毎年10%の増収を目指し、着々と達成している。高い品質で商品を提供できるが、お客さまの期待を上げすぎないのも重要だ。届いたときに、予想以上の感動が生まれるよう、見せ方などを工夫したい。
 
 
 
■ 惣菜・食材《大賞》 「板前魂 おせち」


顧客支援部門 社内管理課 責任者 上田真人氏

需要満たす43種のおせち

おせちのラインアップを過去最大の43種類にした。前年よりも商品数を増やし、お客さまのニーズに応えたことが売り上げアップにつながった。一つ一つの商品を確実にお客さまの手に届けられるよう、2020年は原点を大事にする年にしたい。物流や総量規制など、おせちは外的要因に影響されやすい商品。そのときごとの課題を着実にクリアしていきたいと思っている。
 

 
■ 惣菜・食材 「松屋フーズ」


取締役執行役員 戦略事業部長 安藤吉信氏

「乳酸菌牛めし」が大ヒット

新商品を意欲的に加え、売り上げの向上につなげたことが受賞の要因ではないか。売り上げは前年比約50%増を達成した。その中でも大きなヒットとなったのは「乳酸菌牛めしの具」。メディアで大きく取り上げられたこともあり、幅広いお客さまに好評をいただいた。お店に来なくても、お店の味を提供できる場として、2020年も取り扱いメニューの幅を広げていきたい。
 

 
■ 惣菜・食材 「吉野家公式ショップ楽天市場店」


主任 大庭美季氏

画像のスマホ対応が奏功

楽天のページに商品画像を対応させたことで、スマホでの商品の見やすさが向上した。これにより、より多くのスマホユーザーが楽天市場を利用することになり、ECの転換率向上が受賞に直結したと考えている。20年はギフトサービスを強化したい。自家需要で商品を購入する顧客が多いので、パッケージや梱包、メッセージカードにも対応して販路をさらに拡大していきたい。
 
 
 
■ スイーツ《大賞》 「おいもや」
〈「ダブルイヤー賞」「ギフト大賞」も受賞〉


代表取締役社長 関谷夕佳氏

14年連続のSOY受賞

SOY受賞を目指し、社内一丸で1年間進めてきたので受賞は非常にうれしい。14年連続の受賞となるが、スタッフの継続した努力の結果だと思う。昨年は、メルマガ配信を強化した。当店を長く支持してくれる大切なお客さまに向けた施策が評価され、うれしい。今年は、これまでの取り組みを着実に上積みし、お客さまとの関係構築をさらに強化していく。



■ スイーツ 「母の日お中元内祝ギフトふみこ農園」


専務 成戸晃子氏

母の日の売上が増加

ギフトに注力し、母の日の売り上げが伸びたのが受賞の要因だ。母の日以外のベースのアップにも取り組んだ。まずは商品を買ってもらい、気に入った商品を、セットなどでプレゼントとして贈ってもらえるようにしていっている。今年も地道に、お客さまに喜んでもらえる新商品の開発に取り組んでいく。大学とも連携しながら、機能性がうたえる商品の開発なども進めていく。



■ 水・ソフトドリンク《大賞》 「暮らし健康ネット館」


店長 庄子莉世氏

早く安く商品を届ける

飲料など「すぐに使う」商品を扱っているため、いかに早く届けるかに取り組んだ。サイト上でどうやって見せるかも工夫した。一個一個の商品を大きく表示したり、納期表示を分かりやすく行ったりした。今年は、運賃値上げもあり苦戦するかと思う。そんな中、いかにスピード感をもって安く商品を届けるかに注力したい。続々と新商品が出るため、しっかりと立ち上げていきたい。
 


■ 水・ソフトドリンク 「クリックル【水・ソフトドリンク】」


専務取締役 藤田耕司氏

低価格でリピーター75%

商品の品質と、お客さま目線の低価格を心掛けている。お客さまの75%がリピーター。継続して購入していただける価格で提供するため、コストを減らして価格に結び付けるようにしている。レビューには全て丁寧に返信している。2~3日たつと、レビューが40件近くたまっていることもある。今後はラベルのない飲料など、環境に配慮したプライベート商品の開発を視野に入れていく。
 
 
 
■ 水・ソフトドリンク 「ベイシア楽天市場店」


販売促進部マネージャー 金内正太郎氏

月商2億円目指す

倉庫の出荷スピードを早める取り組みが奏功した。当店ではゴルフ用品やレジャー用品が一番売れる。シーズンによっては、家電やおもちゃなども売れる。店舗と連携して、在庫の確保に努めた。2020年はオリンピックに関連したレジャー用品や、プロテインなどの健康食品のラインアップを強化する。楽天市場だけで月商2億円を目指したい。EC全体では年商30億円を目指している。

 

■ ワイン《大賞》 「ワイン&ワインセラー セラー専科」


EC本部長 戸塚尚孝氏

DM利用が売上をけん引

楽天が実施している、紙媒体を使ったダイレクトメールを、年4回利用したことが、大きな売り上げ増につながった。2019年は当社が運営している2店舗が、それぞれSOYを受賞することができた。今後は楽天市場で運営している7店舗が、それぞれ受賞することを目指して運営していく。「酒類EC業界日本一」ということを訴えていく。
 
 

■ ワイン 「ワイン通販 エノテカ楽天市場店」


通販事業部上席係長 武藤奈津子氏

DMで新規客にリーチ

「楽天スーパーセール」などのタイミングで、紙のDMを使った告知を行った。その結果、ウェブだけでの展開では出会えなかったお客さまにリーチすることができた。現在は、スマホページの改修を進めている。スマホページは客単価が比較的に低い傾向がある。単価を高めつつ、客数を増やす取り組みを進めていく。




■ ワイン 「MyWineCLUB(マイワインクラブ)」


海外事業部 主任 篠原健志氏

売れる商品開発に力

商品の開発に力を入れ、前年からショップの売り上げを伸ばしてきた。伸長率は前年比で20~30%増。他社の商品や市場の商品を分析し、「市場で売れる商品」を念頭に開発し、主力となる商品を育てていった。商品開発に当たっては、楽天で上位の人気商品を研究するなど、客観的に分析。当社の主観だけに偏らないよう注意した。20年も引き続き、人気商品の開発に力を入れていく。



■ ビール・洋酒 「リカオー」


主任 鴨川直人氏

ビールメーカーと共同企画

2019年はビールメーカーとの共同企画を実施した。これによりビールの人気に火がついた。2年前からメーカーと一緒に泡サーバーのプレゼントを継続してきた。これらの取り組みで、受賞することができた。来年は、ワインジャンルでの受賞者に返り咲きたい。ワインなどの定期購入も検討しているので、ワインの販売もさらに伸ばしていきたい。



■ 日本酒・焼酎《大賞》 「越後雪国地酒連峰(新潟店)」
〈「ダブルイヤー賞」も受賞〉


商品センター長 乙川彰宏氏

酒以外のラインアップ増

お酒以外のラインアップ拡充に力を入れ、販路拡大につなげた。おコメのジャンル開拓を18年に着手し、19年はブランド数を増やした。お酒との合わせ買いではなく、現在はおコメだけを買っていくお客さまもいる。全商品の数は300点弱。電話注文にもできるだけ対応するようにしている。2020年もSOYを受賞できるよう、新規、リピーター拡大を念頭に日々精進していく。
 
 
 
■ 日本酒・焼酎 「世界のお酒ニューヨーク1号店」


ネット事業部 統括 住田浩一氏

目標上回る30%増収

2年連続2回目の受賞。2年連続受賞を目標に、前年比10%の増収を目指していたが、結果的には30%の増収を達成できた。広告・メール・クーポンなど、楽天市場内のサービスを有効活用し、リピーターを確保したことが大きかった。今年は、楽天市場が新たに導入する「送料無料ライン」を強みにできないかと考えている。酒は対象外だが、あえて連動させることを検討している。
 
 

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