2020.07.17

【大手モール売れ筋調査】『コロナ太り』が加速!? いま大人気の家電商品ランキング 


楽天市場(楽天)、ヤフーショッピング(ヤフー)、QVCジャパン(QVC)における、売れ筋商品ランキングをまとめた。商品は、【電気圧力鍋】【かき氷(製氷機】【アイスクリームメーカー(アイス)】の3商品を調査。各商品、在宅需要の高まりで、前年より販売が好調のようだ。ランキングの集計は、楽天とヤフーが直近1週間。QVCは2020年1月~6月末までとした。電気圧力鍋は、アイリスオーヤマの製品が、機能と価格を訴求し、3つのランキングで1位を独占。かき氷は、20年3月からすでに需要が増加傾向にあった。アイスは、季節の商品だが、在宅需要の高まりで、今後も需要があると各社が予想していた。


【注目アイテム①「電気圧力鍋」】

アイリスオーヤマが各サイトの1位独占




メディア露出影響


楽天市場ランキングで2位となった「ヤマダ電機楽天市場店」では、「サイト内のセールに合わせ、出荷拠点の在庫を増やした」と回答した。販促と同時に、商品の在庫管理を強化したことも上位ランクインの要因になったようだ。

また、電気圧力鍋の販売が伸長した要因として、「外出自粛による内食事情から、時短調理などへのニーズが高まった。同時に、テレビや各種メディアで露出が増えた」(同)とも話している。

同じく4位となった、自分にピッタリ家電の「マイピタ!」を運営するアルファックス・コイズミも同様に、テレビ放送による効果が大きいようだ。同社によると「2019年1月のテレビ放送がきっかけで、注目度が高まった」(同社)。その後は、「電気圧力鍋の魅力を伝えられるように商品ページの編集を繰り返し、商品の良さを訴求し続けた」(同)と話す。

販促は特に実施せず、商品の良さを伝え続けたという。同社は家電製品の小泉成器の100%子会社であり、「電気圧力鍋は、さまざまなメーカーが市場に参入しているため、市場自体が活性化されている。コロナ禍による消費の変化から、今後も成長する市場と捉えている」(同)と分析する。今後も電気圧力鍋の市場は拡大していくと予想される。

巣ごもりに焦点


楽天市場のランキングで3位となった「A-PRICE楽天市場店」を運営するMOAは、「巣ごもり特集」と題した特集を実施し販促を行ってきた。同社が展開するPB家電ブランド「maxzen(マクスゼン)」ならではの、価格面での優位性も消費者に訴求。モール内のイベントに合わせたクーポンの配布なども同時に行ってきたという。「以前から内食ブームが来ており、自粛期間以降、さらに傾向が高まっている状況」(同社)とみており、今後も電気圧力鍋の需要は高まると予想する。「当社の製品に限ると、他のモールでもランキングは取れているが、楽天での販売が最も好調だ」(同)と話している。

時短・見映えを訴求


ヤフーショッピングで3位となった「ショップジャパンpaypayモール店」を運営するオークローンマーケティングは、材料を入れてボタンを押すだけの手軽な操作と、1台で8通りの調理方法を実現できる「クッキングプロ」を販売している。販促に関しては「調理レパートリーや、出来上がった料理のシズル感を表現した」(同社)。また、「短尺の動画広告も展開したところ、通常のバナー広告より効果が得らえた」(同)としている。電気圧力鍋は、煮込み料理などで重宝するため、秋冬のトレンド商品でもあるが、春夏も在宅需要の影響から好調に推移したようだ。

テレビショッピング大手のQVCジャパンでも、電気圧力鍋の売れ行きは好調のようだ。テレビ通販番組にも、管理栄養士や料理研究家を招き、2020年イチオシアイテム「ほったらかし家電」として商品を紹介。放送中は実際に商品を使って調理し、完成品を見せながら商品の機能を紹介した。「使用イメージを生放送で紹介することで、料理が苦手な方や忙しい方、調理家電を使用する初心者にも、受け入れてもらえるようにした」(同社)。

調理家電ニーズ高まる


電気圧力鍋のほかに、各社では異なる家電商品が動き始めているという。ヤマダ電機では、ハンドブレンダーやミキサー、ホットプレートなどが伸長し、アルファックス・コイズミではエッグスチーマーが好調のようだ。

MOAでは、美容器具家電の動きがよく、オークローンマーケティングは、寝具ブランド「トゥルースリーパー」や真空保存容器、電気自動ブラシの売れ行きが目立っている。

QVCジャパンは、セラミックグリルプレートやジッパーバッグが現在好調のようだ。

各社の販売動向から、夏季も巣ごもりの需要は続くとみられ、家で過ごす時間を快適にするための課題解決型の商品に活路がありそうだ。

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