2024.10.13

クラフトビールの「ISEKADO」、戦略の転換で売上2倍に 数々の品評会で受賞

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WEBサイトマネージャー 菊川結都氏(左)、常務取締役 クラフトビール事業部 COO 岡田博明氏(右)

二軒茶屋餅角屋本店は、クラフトビール事業「ISEKADO(イセカド)」を展開している。コロナ禍で戦略の大転換を行ったという同社。売り上げがコロナ前比で倍増するなど、成長を遂げているようだ。

同社のクラフトビール事業は、1997年にスタートした。三重・伊勢神宮近くに本社や醸造所を構えている。2003年、世界4大大会の1つである、オーストラリアの「インターナショナル・ビア・アワード」で、日本企業初となる金賞を受賞。以降、さまざまな品評会で数々の賞を受賞している。

常務取締役 クラフトビール事業部 COOを務める岡田博明氏は、「製販一貫の体制が当社の強み。自社で分析・検査・酵母培養に取り組むことのできる最新鋭の機器を備えており、専門的な知識をもったスタッフが在籍している。こうした体制で、徹底した品質管理を行っている」と話す。

同社は2020年に、戦略の大転換を行ったという。当時はBtoBがメインで、コロナ禍により売り上げが9割減る事態に陥ったのが、業態転換のきっかけとなったそうだ。

アフターコロナに向けて業績の再拡大に向けた準備を行い、常温で流通可能な缶ビール製品を開発。生産体制を整えたという。2021年9月に販売を開始したところ、以降スーパーや酒販店など全国に流通が拡大したという。その結果、コロナ前の倍の売り上げに成長したそうだ。


▲缶入りクラフトビール

ECの売り上げはコロナ禍以降拡大を続けている。

WEBサイトマネージャーの菊川結都氏は、「ECサイトは1999年頃から開設していたが、本格的にEC事業をスタートしたのは2020年2月頃だった」と話す。

現在は、自社ECサイトを中心に、楽天市場、アマゾンなどのECモールでも販売を行っている。EC事業の売り上げのうち、約6割を自社ECサイトが占めるという。

自社サイトには新規顧客の流入が多く、男女比はバランス良く、ほぼ半々だとしている。ギフト需要も高いそうだ。

定期便「ISEKADO SUBSCRIPTION」も好評だしている。ビアバー限定商品を楽しめる。ペアリングの提案も行っているという。

定期便の初回お届け分が半額になる施策を実施している。2024年5月から定期便の会員限定のクラフトビールの提供を開始したことが奏功し、「レアな商品に出会える」として、会員増加につながっているという。

菊川氏は、「ECサイトは、思いを伝えられるような媒体でありたいと考えている。ビール市場におけるクラフトビールシェアを拡大していきたい」と話す。

クラフトビール事業全体においては、「国内外のビールのシーンを変えていきたい」(岡田氏)と話す。「『ビールの世界を面白くする』という思いで、世界中のより多くの人に飲んでもらうことを目指したい」(同)としている。

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