2020.02.14

ディノス・セシール、ECサイトのUI/UX改善でこだわった‟コストの最適化“

ディノス・セシール 業務改革本部 EC推進部 中島弘輔氏


リプレイスで浮いたコストを再配分



――レコメンドエンジンもリプレイスしたんですよね。

私が2016年にディノス・セシールにジョインしたときは、海外のレコメンドエンジンを導入していました。コストが高いことを聞き、試しに以前導入していた自社開発のレコメンドエンジンと海外ツールのパフォーマンスを比較してみたところ、ほとんど変わらない結果が出てしまいました。それでいったん、自社ツールに切り戻したのですが、今度はサーバー負荷が大きくなりデータベースがパンク・・・、あらためて外部ツールを比較検討し、19年8月に「NaviPlusレコメンド」を実装しました。


――「NaviPlusレコメンド」を採用した理由は。

機能とコスト、サポートのバランスが最も優れていると感じました。他のツールも柔軟性の高いデータフィードや管理画面の機能を備えていましたが、実装にかかる手間、運用でのチューニングや設定など、それらをすべて使いこなす時間が無いと判断しました。ECサイト事業者全般に言える事かと思いますが、日々の仕事が手一杯でここまで手が回らないのが現状です。

「NaviPlus レコメンド」は導入が手軽で、期待通りの効果が発揮できそうだと思いました。実際、管理画面の使い勝手が良く、フィードもある程度固定化されているので導入も簡単でした。

「ディノス」「セシール」は総合通販なため、カテゴリーに応じて異なるユーザーニーズに即したワン・トゥ・ワンの接客が必要で、シナリオの自動生成はもちろん、ルールベースでも実行するための手段とリソースが乏しいこともあり、そういった課題も解決できそうで、価格以上の成果を感じています。

導入時はリリース優先で自社ツールを入れていた部分のみに「NaviPlus レコメンド」を入れました。次のフェーズでは、自社ツールを実装していなかったカートページやお気に入りページにも「NaviPlus レコメンド」を実装する計画です。


--運用コストはどのくらい違うのですか。

海外ツールはレコメンド以外のツールを改修する際にフィードが影響を受けて不具合を生じるケースがありました。JavaScriptの仕組みがブラウザーの更新により変わると毎回アップデートしなくてはいけなかったり、ページの表示を遅らせる要因になっていたりもしました。問い合わせ対応も海外のエンジニアに確認が必要で、時間がかかるケースもあり、ただでさえ忙しい運用に加え、不具合に対応する労力や改修コストがかさんでいました。「NaviPlus レコメンド」は何も気にしなくてもレコメンドがしっかりと機能してくれますし、他のツールの干渉も受けにくい仕組みになっています。またサポートも充実しており、とても満足しています。


--浮いたコストをどう活用しましたか。

広告に回すというよりは、ECサイトの価値を高めるために必要な部分の投資に回しました。特集企画の内容を充実させるために優秀なライターに執筆を依頼したり、商品の撮影をこだわったり、商品企画をさらに充実させたりすることができました。


レコメンドメールの配信を検討



--今後、UI/UX改善のために取り組みたいことは。

「セールスフォース」を活用し、メールのシナリオ配信を進めています。「NaviPlus レコメンド」と連携して、商品レコメンドを盛り込んだメール配信もやりたいと考えています。画像検索機能や「楽天ペイ」の導入も検討しています。「セシール」のECサイトで実施したページの表示スピード改善を「ディノス」のECサイトでも実施する予定です。

全ての人のニーズは異なりますが、そのニーズを満たすには当社の商品知識や接客ノウハウと、自動化するためのテクノロジーが両軸でハイレベルにそろうことが必要と考えています。

どちらも発展途上なので、当社は当社がやるべきことに専念し、今後もナビプラスのような企業にテクノロジーパートナーとして協力を仰ぎ、技術面の改善を進めていきたいと思います。


「ディノス オンラインショップ」

「NaviPlusシリーズ」

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