「靴下サプリ」「脱げないココピタ」などの靴下ブランドを展開する岡本は、自社ECサイト「靴下の岡本 公式オンラインショップ」での販売が好調だ。顧客と直接やり取りできるECの良さを生かした施策が奏功して、リピーターが育っている。
もともと靴下商品の卸が主力だった。2016年にECサイトを開設したが、本格的な運用はしていなかったという。
エンドユーザーの声を直接拾い上げて改善につなげていこうと考え、ECサイトの本格的な運用を開始した。
特に注力したのが、メルマガ配信によるユーザーとの接点づくりだ。メルマガの定期配信や、カゴ落ちしたユーザーへのステップメール配信を展開した。
▲メルマガで販促強化メルマガの成果を上げるために、2022年からCRMツールも導入。情報収集期間を設けながら、効果的な顧客接点作りを模索した。
その結果、ステップメールからの流入率が約11%アップし、シナリオメール経由で購入に直結したユーザーが8~9%アップするなど、増収につながったとしている。
こうしたECの本格展開は、自社のヒット商品育成にもつながっている。「ヒット商品『まるでこたつ』のヒットに影響したと思う。ウェブで直接買いに来るユーザーも多かった」(EC担当者 森川美樹氏)と言う。
▲「まるでこたつ」シリーズがヒットさらに、「まるでこたつ」以外の商品をリコメンドしたことへの反響もあった。「まるでこたつで当社を知ったユーザーに、他の商品を知ってもらうきっかけにもなっている」(同)。
現在は、秋冬の商戦期を終えた時期を迎えている。通気性を良くした夏向けの商材をラインアップして、顧客を離さないための工夫を凝らしている。
さらに、今年の秋冬商戦に向け、データの分析を進め、戦略を練っている段階だ。