2020.06.29

オーダーメイド商品プラットフォーム「名入れ製作所」運営レスタスが総額約10億円を調達 商材や人材、システムを強化

オーダーメイド商品の制作・販売プラットフォーム「名入れ製作所」を運営するレスタスは6月25日、ハックベンチャーズ、イムラ封筒、みずほキャピタル、日本スタートアップ支援協会を引受先とする第三者割当増資と、日本政策金融公庫、みずほ銀行、りそな銀行の融資を合わせ、総額約10億円を資金調達したと発表した。取扱商品の拡充、人材採用による経営体制強化、システム開発、プロモーションへの投資を図る。

レスタスは、ITの活用により従来の注文フローを極限まで効率化し、既製品を注文するかのような手軽さでオーダーメイド商品を注文できるというECサイト「名入れ製作所」を運営。名入れカレンダーからスタートし、タオル、うちわ、年賀状など取扱商品を拡大し、グループ累計の注文数は18万件を突破したとしている。今回調達した資金は、取扱商品の拡充、人材採用による経営体制強化、システム開発、プロモーションに投資する考え。今後は事業拡大のため、新規商材の企画・開発を行い、オーダーメイド商品のプラットフォームとしての基盤を強化するとしている。


顧客数の推移

今回の資金調達にあたりレスタスの大脇晋代表取締役は、「私たちのミッションは、世の中の無駄な「Task(業務)」を「Less(減らす)」することです。自社で開発したオペレーション自動化システムにより、注文から納品までを徹底的に自動化し、手作業によって発生する無駄なタスクを一掃することで、これまでにないスピード・価格・小ロットを実現することができました。今後は、市場規模9兆円の名入れ品・印刷・ギフト市場へ事業領域を拡大して参ります。将来的には、日本国内で培ったノウハウを活用した海外進出も検討しております。この度、素晴らしい投資家の皆様に、レスタスのポテンシャルを高く評価していただいたことを、非常に嬉しく思います。引き続きご支援のほど、よろしくお願いいたします」とコメントしている。

増資引受先も各々以下のようにコメントを寄せている。

・ハックベンチャーズ

大阪/関西にベンチャーエコシステムを構築し、地域社会に貢献することを目的としたファンドから出資しました。大脇社長は販促で用いられる名入れ品に注目し、業界に革新を起こしています。創業以来、データをベースとしたマーケティングとUI/UXの洗練を武器に、順調に事業を拡大しています。今後は、取扱品目の拡充による横展開や特定セグメントにおける垂直統合によって、トップラインの伸びとともに更なる収益性の向上が期待されます。ビジネスセンスと突破力のある大脇社長と、経験豊富な経営メンバーの布陣を高く評価し、この度の出資に至りました。大阪発スタートアップのロールモデルになられることを確信しています。今後も全力でサポートしていきたいと思っています。


・イムラ封筒

当社は、各種封筒の製造販売事業をコア事業としております。この度の出資を通じて、封筒を中心とする当社Web通販領域の増強と、貴社が有する販売管理やマーケティングのノウハウ等を活用した当社事業領域の拡大を展望しております。
貴社と事業面におけるWin-Winの関係を構築して参りたいと考えております。


・みずほキャピタル株式会社

みずほキャピタルは、みずほグループのベンチャーキャピタルとして、グループの総合金融力、顧客基盤をフルに活用し、お客さまの成長支援に取り組んでいます。レスタスはTech×Marketingで旧来のサプライチェーンを変革し、パラダイムシフトを起こすことで全てのオーダーメイド品がワンクリックで揃う世界を実現できるサービスを目指しています。世の中の無駄なタスクを削減することで、日本企業の課題でもある生産性向上に寄与するという社会的意義や、高いユーザー維持率を活かしたスパイラル的な成長の可能性が高いと判断し出資させていただきました。今回の出資を通じ、みずほグループの持つ顧客資産や営業力を活用することで、レスタスの成長をしっかりとご支援させていただきたいと思っています。


・日本スタートアップ支援協会

投資意思決定をした理由は、大脇社長のこれまでのビジネスの実績と、生産性の高い仕組み作りの手法が優れていたからです。また、私のEコマースの経験から活かせることや、協会の初期メンバーでIPO経営者を囲む会など、協会のセミナーにも積極的に参加し、その学ぶ姿勢に非常に好感が持てました。関西を代表するスタートアップに成長することを確信しているので、これからもハンズオンしていきます。

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