2020.06.14

【集客成功のメソッド】「tagboat」、投資用アートのEC受注が4割増

徳光健治社長

アートの販売事業を手掛けるタグボートは、現代アートを販売する自社ECサイト「tagboat」を2003年から運営している。同社は、「投資としてのアート」の価値を発信することに重きを置いており、日本のアート市場の育成に努めているという。ECでの2020年4~5月の受注数は、昨年の同時期に比べ、4割増加したとしている。

販売はECが中心だが、2019年3月には阪急メンズ東京にギャラリーをオープンした。

ECの顧客単価は平均14万円。コロナの影響で顧客単価はわずかに低下傾向にあるという。新規顧客は増え、受注数は昨年同時期に比べ4割増加したとしている。個人顧客が9割を占めており、顧客はアートのコレクターが多い。全購入者の4割以上がリピーターだという。

同社ではメールマガジンを週3~4回配信している。アートマーケットに関するコラムを掲載したり、アーティストや作品の紹介を行っている。4~5月のメルマガ開封率は平均18%だった。開封率はコロナ禍以前に比べ5ポイント程度増加したという。同サイトにもアートに関するコラムを掲載している。コラムをはじめとしたコンテンツ作りに力を入れており、月間平均アクセス数は70万PVだという。

徳光健治社長は、同社のアートコラムの約8割を執筆している。2019年には「教養としてのアート、投資としてのアート」という書籍も出版した。DMMオンラインサロンでも、アート市場に関する情報を週2~3回の頻度で配信している。「資産としてのアート」の最新のマーケット情報を発信して、諸外国に比べ未だ小規模な日本のアート市場の育成に尽力しているという。


「同社主催のアートイベントIndependent Tokyo 2019」

同社は、アートイベントを主催して、アーティストを発掘する取り組みも行っている。コロナ禍によりアート業界ではリアル展示の機会が著しく減少しているという。同社のオンラインギャラリーへの新規出展が相次いでいるという。

「アートで食べていけるアーティストの数を増やすことがミッション」(徳光健治社長)と語る。同社はアートを販売するだけのプラットフォームではなく、アーティストの支援やコミュニティ作りをする「ギャラリー」であることを重視し、日本のアート市場およびアーティストの育成に引き続き注力するとしている。


「tagboat」

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